Kyoko Shimbun 2019.12.11 News

「季節感ない」 冬の季語「ボーナス」、歳時記から除外へ これは嘘ニュースです

ボーナス
 俳句で使われる冬の季語「ボーナス」が、季語を収録する『歳時記』の来年度版で除外されることが11日までにわかった。出版元は「庶民にとって身近でなくなったため」と説明している。

 『令和歳時記』を出版する勤墾館が明らかにした。特別手当として支給される「ボーナス」は「年末賞与」「年末手当」などとともに冬の季語として長年収録されてきた。しかし、来年4月に発売する令和2年版の収録語を見直す過程で、編集委員の間から「季語としてふさわしくないのではないか」「死語になる前に削除すべき」との意見が多数を占めたという。

 社内で検討した結果、非正規労働者の増加などで3割以上の企業でボーナスが支給されていないことから、「庶民の素朴な感情を季節に合わせて詠む俳句の精神から離れつつある」と判断。今秋の消費税引き上げの影響で先行き不透明感が増したため、来年度版での収録見送りを決めた。

 「ボーナス」を季語に詠み込んだ俳句は時代の空気を反映してきた。同社によると、バブル期には「胸元の ボーナス束が 弾はじく」など景気の良い作品が多く発表されたが、失われた20年に入ると「ボーナスの 意味知るために 辞書を引く」「露と落ち 露と消えにし 我が賞与」など寒々しい作品が大半を占めていた。

 除外を決めた一方で、編集委員の一部には「ボーナスという名称とは裏腹に、そこから生まれる俳句からは侘び寂びの精神がにじみ出ている」として、近年の作品を評価する意見もあったことから、令和3年度版以降で再び収録する可能性もあるという。

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