Kyoko Shimbun 2025.11.28 News

SNSで「メシウマ」激減 米価高騰で死語化進む 衛府嵐大調査 これは嘘ニュースです

「メシウマ」に寄せられた批判的なコメント(画像は一部加工しています)
 米価の高止まりが続く中、ネット上で「他人の不幸を喜ぶ」意味で使われるスラング「メシウマ(飯がうまい)」の使用頻度が、昨夏以降大きく落ち込んだことが、27日、衛府嵐大学情報文学部の調査でわかった。米価高騰で「メシウマ」の意味が変化した可能性があるという。

 2016年から25年までの10年間で、ツイッター(現X)ほか主要3社のSNSに日本語で投稿された約33億8千万件の投稿を対象に、スラングとして「メシウマ」が投稿された数を計測した。

 1年ごとの増減を調べた結果、24年夏までは平均3%程度の緩やかな減少で、ユーザーの高齢化に伴う自然な衰退速度と同程度だった。

 状況が大きく変わったのは24年夏以降だ。米の平均小売価格が急上昇し、小売店の店頭から米が消えた「令和の米騒動」に重なる同年8月から12月にかけて、「メシウマ」投稿数は前年同期比マイナス88%と大きく減少した。

 激減した時期の「メシウマ」投稿への反応を分析したところ、「美味い飯が食えるなんて良いご身分ですね」「米が買えない庶民を尻目に高みの見物してて不愉快」など否定的な反応が多数を占め、「炎上」した事例も多数確認された。「メシウマ」投稿数の激減は、こうした反発を避けるため、スラングの使用を控える動きが投稿者の間に広がったためとみられる。

 投稿を分析した衛府嵐大情報文学部のシャーデン・フロイデ教授は、「これまで『持たざる者』の言葉として使われてきた『メシウマ』が、米価高騰を機に字義通り『持てる者』の言葉として受け取られた結果、スラングとしての機能が弱まったのではないか。米価の高止まりが続けば、使用者がいない『死語』になる可能性もある」と指摘する。

 今年に入って新米価格が高止まる一方、政府備蓄米や外国産米など低価格な米の流通も進み、米価の二極化が進む。フロイデ教授は「依然として『メシウマ』投稿はねたみを生みやすく、炎上リスクも高い。スラングとして使う際は、『メシウマ(備蓄米)』『メシウマ(カルローズ米)』など、誤解を生まないよう、メシの産地を書き加えた方がよい」と注意を促した。

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