Kyoko Shimbun 2012.06.04 News

ムンク3部作に過去最高の890億円 日本人が落札 これは嘘ニュースです

3部作「虚無」(左上)、「沈黙」(右上)、「絶望」(右下)。左下は贋作。
 代表作「叫び」で知られるノルウェーの画家エドヴァルド・ムンク(1863~1944)が描いた連作「虚無」「沈黙」「絶望」が3日、英ロンドンの競売大手ザザビーズに出品され、美術品としては世界最高額となる11億4100万ドル(約890億円)で落札された。これは先月3日に落札された「叫び」の1億2千万ドル(約93億円)を大きく上回る。

 今回出品された3部作「虚無」「沈黙」「絶望」は、当時ムンクが住んでいたアパートの共同風呂のふたとして使われていたが、死後、板の隅にムンクの署名と作品名があったことから、絵画作品であることが分かった。またその特徴から、「世界で最も贋作の多い絵画作品」としても知られており、「世界で最も贋作の多いオブジェ」として名高いマルセル・デュシャンの「泉」と並ぶ芸術作品として位置づけられている。

 この日のオークションで、ザザビーズは、最低5000万ドルからの入札を受け付けたが、価格はみるみる上昇。開始から3分で1億ドルを越えると、さらに高騰を続け、まもなく10億ドルを突破。この時点で入札者は3人に絞られたが、11億ドルを越えたところで2人に減り、最終的には11億4100万2200ドルで落札された。ザザビーズでは落札者についての詳細は公表していないが、その国籍が日本であることを認めている。

 「虚無」「沈黙」「絶望」は、1937年に描かれたムンク晩年の作品。批判へのいら立ち、悪意ある中傷、またサイト炎上への恐れなど、人間誰しもが持つ負の感情を連作という形式で大胆に描ききっている。またムンクは、晩年精神不安定からアルコールに溺(おぼ)れる生活を送ったため、この時期の作品は数少なく、その人生を紐解く上でも貴重な作品として評価が高い。

 【おわび】:記事初出時、絵画の写真解説に間違いがありました。正しくは「贋作(左上)、贋作(右上)、贋作(右下)、贋作(左下)」です。訂正いたします。

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