今夏トレンドは「箱男」 猛暑・コロナで世界が注目 これは嘘ニュースです
ミラノで披露された「箱男」(レッドコクーン提供)
夏のファッションと言えば、メッシュを取り入れたり、透け感のある素材を使ったりするなど、見た目の涼しさをアピールすることが長年主流だった。しかし、近年は世界各地で観測史上最高気温を記録など温暖化が加速。年々厳しさを増す日差しから身を守ることを意識してか、今年は各社とも肌を露出しない方向への転換が目立った。
中でも最も注目を浴びたのは、レッドコクーンがミラノで披露した「箱男ファッション」だ。安部公房の小説『箱男』にインスパイアされた巨大な段ボールで、頭頂部から膝上まですっぽりと覆う大胆なコーディネート。会場は驚きと困惑の声にあふれた。
箱男スタイルを提案した最大の理由は高い遮熱性だが、担当デザイナーのカルマ氏は「長く続いたコロナ禍で、マスクで顔を隠すことに安心感を覚える人が増えたこと」を強調する。巨大な段ボールで全身を覆うことで、在宅勤務で当たり前になったノーメイク空間を外に持ち出せる利点は「アフターコロナ」ならではの発想。「箱男」から着想を得ているが、実際にはベージュを基調としたジェンダーレスデザインを取り入れている点も特徴だ。
一方、温暖化は勢いを増して進行しており、「箱男では災害級の暑さを乗り切れない」との声が早くも出ている。服飾研究家のギダユウサカモトさんは「人間が無防備に肌を露出して暮らせるのも今年が最後。来夏のトレンドは宇宙服」と予測する。