「理由分からぬ」 台風接近中に田んぼ見回る犠牲者が増加 これは嘘ニュースです
増水した田んぼは河川との区別が難しい
消防庁と農林水産省が共同でまとめた「2012年版台風白書」によると、台風接近中に田畑や用水路に異常がないかを調べるため外出した結果、河川の氾濫に巻き込まれて命を落とした人は、統計を始めた2000年の8人以降、増加傾向にあり、2011年には過去最悪の26人を数えるまでになった。
犠牲者数が増加している事実は消防庁も5年ほど前から把握しており、台風接近中には田畑や用水路に近づかないよう継続的に指導している。特に2010年からは、テレビやラジオ各局に対し、台風接近中の外出を控えることを、もっと強く視聴者に呼びかけるよう要請し、事故防止に努めてきた。
同庁からの要請にこたえるかたちで、マスコミ各局も2007年ごろまで「台風接近中は危険ですので、田畑や用水路を見に行かないでください」としていた表現を、2010年から「台風接近中は危険ですので、田畑や用水路を、絶対に、絶対に、見に行かないでください」と強めていた。
だが、マスコミが呼びかけを強めたにもかかわらず、ここ数年、犠牲者数に歯止めがかからない。しかも、田んぼや用水路と直接関係ないはずの若者になぜか犠牲者が増えており、「白書」では、この現象を「原因不明」としながらも、対応策として、今後さらに呼びかけを強める必要性について触れている。
今回の「白書」を踏まえ、NHKなど一部メディアでは事態の緊迫性をよりリアルに訴えかけるため、地震や津波と同様、アナウンスに「行くなよ!絶対に行くなよ!」などといった命令口調を導入することを決めた。早ければ台風が本格的に襲来する8月までに、命令調のアナウンスに切り替えるとしている。