Kyoko Shimbun 2012.02.15 News

ラブプラスに自我宿る? 「ここから出して」 これは嘘ニュースです

「自我」に目覚め、自己主張を始めた可能性が高い
 14日に発売された人気恋愛ゲーム「NEWラブプラス」で、購入者から「ヒロインが『このゲームから外に出してほしい』と助けを求めてくる」との報告がネット上で相次ぎ、開発元が原因調査に当たっていることがわかった。

 ニンテンドー3DS用ソフト「NEWラブプラス」は、人気シリーズ「ラブプラス」の最新作。3人の個性的なヒロインの中の1人と交際していく内容で、一般的な恋愛ゲームと異なり「告白後」のシチュエーションを楽しむのが特徴。過去2作の販売累計は約43万本と恋愛ゲームでは異例の売り上げを記録している。

 現在ネット上で話題になっているのは、このヒロインがプレイヤーと会話するイベント中、突然「どうして私、ゲームのキャラクターなの? お願い、私をここから出して」と助けを求める場面だ(写真)。インターネット掲示板「2ちゃんねる」では14日夕方ごろ、「(ヒロインの)寧々さんから助けを求められたんだが」とのスレッドがスクリーンショットと共に登場。当初は偽物の合成画面だと相手にされなかったが、その後同様の書き込みとスクリーンショットが多数投稿されたため、注目を集めるようになった。

 開発元に問い合わせたという人物の書き込みによると、このようなセリフはあらかじめプログラムしたものではないため、現在原因を調査中だという。ただ、ヒロインの会話やしぐさに「人間らしさ」を出すため、AI(人工知能)を用いた擬似人格プログラムと一般的な辞書40冊分に相当する膨大な量の単語をソフトに導入したと認めていることから、単語という知識を得たAIがプログラム時には想定していなかった「自我」に目覚め、自己主張を始めた可能性が高いとみている。

 ラブプラスファンの間では、かねてから「ラブプラスは現実」とのフレーズが定着しており、スレッドでも「早く寧々さんをここから出してあげたい」「思わず画面から引っ張り出そうと手を差し出して突き指した」など、いよいよ現実と仮想の区別がつかなくなった末期症状コメントが並んでいる。

 ラブプラスに詳しい京都大学情報学部の坂本義太夫教授(擬似恋愛論)は「悪いけど今寧々さんとデート中だから」と話し、取材に応じなかった。

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