争うよりも充実感 「仲良し運動会」全国で これは嘘ニュースです
好天に恵まれた12日の日曜日、多くの小中学校で運動会が開催された。昨今は児童の競争よりも運動の充実感を重視する学校が多く、順位をつけない「仲良し運動会」が増えている。山形県のさくらんぼ小学校では、運動の得意な児童も苦手な児童も全員が手をつないで走り、一緒にゴールする徒競走が行われた。参加した児童全員が同時にゴールするため、順位の旗やメダルのような「ごほうび」はないものの、「みんなと一緒に走れて楽しかった。」と子供たちは満足の様子。
鹿児島県さつまいも小学校はさらに友好的だ。手つなぎ徒競走のみならず、玉入れはかごを1メートルの高さに設置。紅白両チームが玉を全て入れ終えた後、会場全員で拍手して退場する。中には相手チームの玉入れを手伝う児童もいるほど友好的な空気が漂っていた。
この他にも、綱引きの両端を結んで輪にすることで決着をなくした「なかよし綱引き」(愛知・ひつまぶし小学校)、全チームの生徒の足をつないで一緒にゴールする「なかよし4人5脚」(秋田・きりたんぽ小学校)など、優劣を競わない工夫を凝らした競技が昨今の流行りのようだ。
だが一方で競争による優劣を徹底している学校もある。東京都・私立虎口中学校がその一例だ。虎口中学校の騎馬戦は急所・目潰し以外はどのような手段を使ってもよいというルールのため、毎年数十人のけが人が出ることでよく知られている。
さらに今年からは急所・目潰しも解禁されたため、重傷者14人、軽傷者162人を出す記録的事態になった。来年以降はパン食い競争やムカデ競争にもこのルールを拡大適用すると発表しているため、いよいよ死者も出るのではないかと不安がる保護者もいる。
運動会に詳しい京都大学体育学部・坂本義太夫教授は「そもそも運動会最大のイベントは、昼食時に明らかになる各家庭の経済格差。いくら競技が平等化されようが、暖色系のお弁当を食べる児童と土気色したお弁当を食べる児童の格差がなくならない限り、不幸な子供はこれからも出てくるだろう。ちなみに私は毎年水筒に入ったおかゆしか作ってもらえなかった。」と話した。