メンズブラ着用で解雇は適法 東京地裁 これは嘘ニュースです
取引先でのプレゼンテーションで男性用ブラジャー(メンズブラ)を着用したことを理由に解雇されたのは不当だとして、都内に住む男性会社員(51)が解雇の撤回を求めていた訴訟の判決が6日、東京地裁であった。西松彦九朗裁判長は「メンズブラは会議の場にふさわしい着衣であるとは言えず、会社に損害を及ぼしたのは明らかであり、解雇は適法である」として、男性の請求を棄却した。法廷での証言によると、この男性は以前から人前で極度に緊張する性格だったが、医者に勧められてメンズブラをつけるようになってからは「なぜか自信がつく」ようになったと言う。以来男性は勤務中は常にメンズブラをつけるようになり、他の男性社員にもメンズブラを勧めるなど、社内では「メンズブラの人」として知られた存在だった。また上司も「業績につながるなら」と、着用を黙認していた。
しかし、昨年3月に行われた取引先でのプレゼンテーションで、男性は本来メンズブラの上にワイシャツを着るところを、誤ってワイシャツの上からメンズブラを身につけた格好で会議に出席。会議中には何も指摘されなかったが、後日取引先から「メンズブラを着用する以前に、人間として信用できない」として、今後男性の会社との取引は一切行わないと通達された。この通達を受けた会社側は、今年2月、男性を解雇処分にした。
男性側の弁護人は「本件で問題なのはメンズブラ着用の有無ではなく、一種の着衣の乱れ。シャツのボタンを掛け違えることがあるように、ワイシャツの上からメンズブラをつけてしまうのは割とよくあること」として解雇の無効を訴えた。
判決の中で西松裁判長は「胸のない男性がブラジャーを着けること自体が、倒錯的な行為であり、それを社外でも通用すると考えた原告に非がある。メンズブラはプレゼンテーションに適した衣服であるとは言えず、なおかつ着る順番を間違えれば、取引先との間で何らかのトラブルが発生することは事前に予見できた」として、原告の訴えをしりぞけ、会社側の解雇は適法であるとの判断を下した。
また、判決文の朗読中には、昨今のメンズブラ現象について触れ「マスコミで報道されたからと言って市民権を得たと思うのは勘違いはなはだしい」として男性の行動に釘を刺す一幕もあった。