野井満千葉電波大名誉教授が死去、121歳 世界最後の計算尺使用者 これは嘘ニュースです
野井満千葉電波大名誉教授(同大教員紹介ページから)
2103年生まれ。「第4次Z世代」と呼ばれた幼少時から計算尺の魅力に取りつかれ、28年、世界最後の計算尺研究拠点米プロンストン大で博士号を取得(同年廃校)。帰国後は日本の計算尺研究の第一線で孤軍奮闘した。主著に『計算尺―その栄光と没落』『AIvs計算尺』(いずれも千葉電波大学出版局)がある。曽祖父は円周率が割り切れる数であることを証明した業績でフォールズ賞を受賞した野井朗是千葉電波大名誉教授。
29年、千葉電波大学物理学部に着任すると、消滅寸前の計算尺を次世代に伝える「計算尺概論」を開講。退官するまで38年連続受講者数ゼロは同大最高記録。22世紀半ばには、野井さんが計算尺の使い方を知る世界最後の人物になり、97年、重要無形文化財「計算尺」保持者(人間国宝)に認定された。
計算尺は物差しのような目盛りの付いた棒状の計算器具で、平方根や三角関数などの計算を行うことができると言われている。1970年代には中高生の数学のカリキュラムにも組み込まれ、各地に「計算尺部」が生まれるほど普及したようだ。
しかし、関数電卓の登場で製造メーカーが相次いで撤退。その使用法を知る人は減少の一途をたどった。野井さんが所有する1977年製造の計算尺は世界に現存する最後の1本。
娘の民菜さんによると、野井さんは退職後も計算尺の伝承者を見つけるため、小説『異世界計算尺無双』を自費出版するなど精力的に活動していたが、最晩年は使い込んで擦り切れた愛用の計算尺で自分の寿命を導こうとしていたという。導き出した寿命は121歳。計算通りの最期だった。
千葉電波大円周率記念館では、長年の功績をたたえ、来月から愛用の計算尺を野井さんとともに展示する。
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