梶井基次郎の『檸檬』に4億円 これは嘘ニュースです
4億1千万円で落札されたレモン
東京赤坂にあるサザピーズで行われた「日本文学オークション」は、次世代の文学者育成のための資金を集めるのが目的。日本の作家や古書商が文学振興のため、日本文学会に寄贈した品をオークションにかけることになった。
今回で3回目になるオークションだが、目玉は「梶井基次郎が丸善に置いた檸檬」。これは梶井が小説『檸檬』の中で描いたもので、京都の書店「丸善」にレモンを置いてきたエピソードは、後の多くの文学青年に影響を与え、今でもなお追随者を出し続けている。当時丸善に勤めていた店員がレモンを発見し、実家に保存していたものが昨年発見され話題になっていた。
オークションでは開始価格1億円からスタートしたが、みるみる間に価格が上昇。最終的に4億1千万円で落札された。
これ以外に出品されたものには、田山花袋が女の残り香をかいでいた布団が上下セットで1億3千万円、石川啄木が握ったと言われる砂が4千万円、三島由紀夫が自決の際に使った日本刀が2億8千万円など、軒並み高値をつけた。日本文学会は「これらの品物をきっかけに文学に興味を持ってくれれば」と期待している。
▽オークションで落札されたその他のもの(カッコ内は落札価格)
森鴎外寄贈「おむつ1ダース」(120万円)
夏目漱石寄贈「赤シャツ」(1千万円)
太宰治寄贈「メイド服」(550万円)
井上靖寄贈「かわら3枚」(300万円)
安部公房寄贈「段ボール箱」(2万円)
村上春樹寄贈「ノルウェーの林野1ヘクタール」(3千万円)