Kyoko Shimbun 2007.07.30 News

【街角探訪】喫茶「バリウム」 これは嘘ニュースです

バリウムフロート(630円)
 世界で唯一、バリウムをいつでも飲むことができる喫茶店が滋賀県にある――。そんな情報を聞きつけて、本紙取材班は実際に訪ねることにした。

 外観はなんともよくある喫茶店風の建物だが、中に入ると、あのバリウム独特の、魚の腐ったようなにおいが漂っていた。「はじめて来た人はみんな気分を悪くするんだけど、これがだんだん病みつきになっていくんですよ」とは、店長である安田義彦さん(52)のお言葉。

 とりあえずメニューを見てみると、普通のバリウムから、いちごバリウムのようなミックス系、さらにバリウムフロートなどのデザート系まで、全32種類のバリウムが揃っていた。そこで、取材班は子供など世代を超えて人気があるというマンゴーバリウムと、何もトッピングのないバリウムを飲んでみた。

 マンゴーバリウムのほうは、確かにマンゴーの味がするが、バリウムの腐敗臭に勝てないのか、マンゴーはマンゴーでも生ゴミ置き場に放置して1週間後の腐ったマンゴーの味わいだった。しかもバリウムの口の中での残留感が強いため、取材が終わっても口の中からマンゴーの腐敗臭が抜けなかった。

 純粋なバリウムのほうは、本当に間違いなく純粋のバリウム。店長によると病院で使われるものと全く同じ100%混じり気のない本物のバリウムだとか。実際に飲んでみた本紙記者の感想では、「飲み終えたあとの、余韻がいつまでも続いて、気分が悪い」とのこと。

 安田さんに、なぜこのような喫茶店を作ったのか尋ねたところ、「日本で唯一。同業他社がないから」とのことで、はるばるバリウムを飲むために、北海道から来たお客さんもいたとか。そんな安田さんの夢は全国にフランチャイズ店をオープンして、日本にバリウム旋風を起こすことだそうだ。

 ちなみに、帰りには胃のレントゲン写真を撮ってくれるサービスもある(無料)。

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