Kyoko Shimbun 2018.02.01 News

究極の安心感? 伊達アイマスク、ブームの兆し これは嘘ニュースです

伊達マスク(下)と伊達アイマスク(上)
 風邪とインフルエンザの流行で、マスクをした人たちが街を行き交う中、アイマスクで目を覆い、おぼつかない足取りで歩く若者たちの姿をちらほらと見かけるようになった。「目を休める」という本来の使い方から外れ、ファッションとして身に着ける「伊達(だて)アイマスク」が若者を中心に流行の兆しを見せている。

 流行の火付け役となったのは、会津出版社(福島県)が発行する若者向けファッション誌『BOSYN』17年12月号の特集記事「次に来る伊達はコレ!」。

 伊達マスクに続く最新アイテムとして「伊達耳栓」「伊達冷えピタ」などを取り上げ、中でも特に伊達アイマスクを「イチ押しアイテム」として紹介したところ、真に受けた新人アイドルやモデルらが伊達アイマスク姿をインスタグラムなどを通じて拡散。瞬く間に全国に広がった。

 アイマスクを製造・販売する宇水工房(新潟県)によると、年末ごろから注文が殺到し、前年比の20倍に達しているという。品薄状態が続いているため、同社では現在、海外の工場をフル稼働させるなどして増産体制を整える。

 伊達アイマスクブームの一方で、着用中の事故も増え始めている。東京都港区では1月6日、自転車に乗っていた20代女性が歩行者と衝突。また18日には、10代男性が東京湾に転落した。いずれも伊達アイマスク着用中の事故だった。警察庁によると、伊達アイマスク着用が原因とみられる1月の事故件数は全国で671件に達したという。

 「2010年代初頭から増え続ける伊達マスクの究極形ではないか」

 若者のファッション事情に詳しい京都大学服飾学部の坂本義太夫教授はこう分析する。

 「伊達マスクが流行した理由を『顔を隠すことで人の目を意識せずに済む安心感』と指摘した専門家がいるが、それに従えば、伊達アイマスクの魅力は『人を見ることも、人から見られることも意識せずに済む究極の安心感』ではないか」

 東京都渋谷区の表参道ヒルズには、伊達アイマスク、伊達マスク、伊達メガネを同時に身に着けたまま、歩きスマホで器用に人混みをくぐり抜ける若者や、「伊達」の意味を取り違えた眼帯姿の女性やタイガーマスクをかぶった男性の姿も。また、伊達アイマスクとヘッドホン姿でロケ車へと連行されるスキンヘッドの男性も見受けられた。

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