Kyoko Shimbun 2016.06.20 News

「昼間のパパはちょっと違う」 父の日参観、家族見守る これは嘘ニュースです

渥美さんが息子からプレゼントされた刺繍入りネクタイ
 父の日の19日、父親が元気に働く様子を家族に見てもらう職場参観を東京都の会社が催した。子どもたちはいつもの授業参観とは逆の立場から一生懸命に働くお父さんの仕事姿を見守っていた。

 職場参観を企画したのは中堅商社の不渡商事(千代田区)。「働くお父さんのかっこいい姿を間近で見てもらいたい」と今年から始めた。開催のきっかけは、同社の東海林社長が授業参観の作文発表で、娘から「父は透明人間」と言われたこと。「父親の存在感を教えなければ」と反省した。

 会社と家庭の交流を深めることを目的に、親子職場体験など家族参加型イベントとしての参観が最近広がりつつあるが、同社ではありのままに働く姿を見てもらうため、あえて普段通りの業務を行った。

 ただ「かっこいいお父さんを見せたい」という社長の意気込みを反映し、会議で本当に発言したい社員には右手を、発言するポーズだけ見せたい社員には左手を挙げさせる配慮や、日頃は頭を下げてばかりの営業担当者がクレーマーに扮した劇団員を「お引き取り願えますか」と強気で追い返す場面を作るなど、会社主導で気の利いた「演出」も用意。見学に訪れた40組105人の家族らは、家とはひと味違う父親の活躍ぶりに見入っていた。

 参観終了後は給与支給を兼ねた「お父さん感謝会」も開催。いつもより少し早く東海林社長からお父さん達に手渡された給料袋は、そのまますり抜けるようにしてその場にいたお母さん達の手に渡っていった。また子どもたちが自分でデザインしたネクタイをプレゼントする贈呈式も行われたが、日中顔を合わせることが少ないせいか、誰が自分の父親が分からない子どもたちが会場をあちこち迷走したり、よそのお父さんにネクタイを渡してしまったりする一幕も。

 2歳の息子から刺繍入りネクタイを受け取った渥美太郎さん(33)は「今日初めて息子に顔を覚えてもらえました。毎日このネクタイを付けて出社します」と涙ぐみながら語った。

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