北朝鮮、通貨ウォン廃止 チョコパイ本位制に移行 これは嘘ニュースです
チョコパイ(右)とエンゼルパイ(左)
23日付「人民通信」によると、韓国企業が操業する開場工業団地で労働者におやつとして配られているチョコパイの人気が加熱。最近では労働者の作業意欲を高めるため、1日10個支給する企業まで現れた。チョコパイは食べておいしいだけでなく、持ち帰れば自由市場で高値で転売できるため、「貨幣」としての価値を持ち始めたと言っても過言ではない。
北朝鮮ではなぜか伝統的にチョコパイに対するこだわりが強く、韓国映画「JSA」(2001)でも、北朝鮮兵士に「チョコパイを自国で作ることがわが共和国の夢」「エンゼルパイは偽物である」と語らせるなど、特別な菓子として扱われている。
これに目をつけた北朝鮮当局は、国際的な信用をほとんど持たない自国通貨ウォンより製造コストが安価で国民からの信頼も高いチョコパイを通貨化することを決定。例によって「将軍様の偉大なる発案」により、来年からウォンを廃貨とし、今後はチョコパイを通貨とすることを伝えた。計画では来年初めから1000ウォン(約60円)=1チョコパイとして交換を開始。このレートを適用すると、一般的な家庭1世帯あたり毎月20チョコパイから100チョコパイが支給される計算だ。
平壌市に住む男性(31)に電話で取材したところ、男性は「最近はウォンを持っていても闇市では誰も受け取ってくれないので、硬貨も紙幣もキムチに漬け込んで食べるくらいしか使い道がなかった。通貨がチョコパイになれば市場の信用も厚く、高値で取引できるし、空腹になってもキムチに漬け込んだチョコパイを食べれば腹を満たすことができる」と歓迎した。
2009年のデノミでは、社会に経済的混乱を招いたとして、責任者の朴南基(パク・ナムギ)労働党計画財政部長が翌年銃殺刑によって処刑されているが、今回のチョコパイ本位制の責任者であるとされる李勇俊(イ・ヨンジュン)労働党経済企画部長はウォン廃止発表前日の22日、韓国政府に亡命を打診して脱北を果たしている。