Kyoko Shimbun 2010.11.25 News

「世界の暴力装置」展はじまる 仙谷氏も来館 これは嘘ニュースです

体を乗っ取られる前の仙谷由人官房長官
 ギロチンや絞首台など、世界のさまざまな暴力装置を集めた「世界の暴力装置~殺しの美学~」展(主催・東京都 後援・内閣官房)が25日、京都市鴻池会館で始まった。

 暴力装置の歴史は長く、古くは5000年以上さかのぼった古代メソポタミア文明の時代から、罪人の刑罰に使うさまざまな装置が発明されてきた。今回の展覧会では、中国から出土した清朝の「抜歯機」や、フランス革命時にルイ16世と王妃マリー・アントワネットの首をはねたギロチン台など国内初展示の品も多く、見どころが満載だ。

 また、拷問器具として名高い「鉄の処女」こと「アイアン・メイデン」もドイツの博物館から空輸して展示。アイアン・メイデンとは、蓋の内側に鉄のとげを張り巡らせた棺おけで、これを閉じることで確実に中の人間を串刺しにできる。遺体の処分も楽なことから「理想の暴力装置」として知られている。

 開館初日の25日には、後援の内閣官房から仙谷由人官房長官が来賓として参加。長官は「現代の暴力装置」のコーナーに置かれていた陸上自衛官のマネキンを前に「やっぱり暴力装置ですよ」とつぶやいた。先日問題になった長官の「自衛隊は暴力装置」発言について、長官に展示物を説明していた案内員は「世界的に見て軍隊を暴力装置と定義するのは誤りではない」と認めつつも、「今のお立場を考えれば少し問題があったのでは」と苦言を呈した。

 展覧会では、来館者が実際手に取ることができる暴力装置も展示。黒く妖しく光る革の鞭を手にしてほほえむ仙谷長官を見ていた来館者(63)は「しっくりしすぎてしゃれにならない」と苦笑。また、アイアン・メイデンの中に入れる体験コーナーでは、昨今の批判が念頭にあったのか「『針がついてたらよかったのに』とか思ってるんだろう? ははは」と、棺おけの中から自嘲気味に話しかけたが、あまりに的を射すぎていたため誰も笑わなかった。

 「世界の暴力装置」展は来年1月31日まで。

新しいアプリで記事を読む

App Storeからダウンロード Google Playからダウンロード

虚構新聞友の会

本紙友の会へ入会すると、会員専用掲示板に書き込みができます。

おすすめリンク

<BOOK>拷問と処刑の西洋史

 啓蒙主義と人権思想を生んだ西洋文明。しかし、その中世史はかくも陰惨なものだった! 異端審問、ユダヤ人狩り、魔女裁判で多用された鞭打ち、ロウソク責め、親指詰め、ハシゴ吊るしによる拷問と、見世物だった車裂き、火あぶり、絞首刑、首切りなどの公開処刑―。秩序維持のため導入された「暴力」を、拷問マニュアルや裁判資料を紐解いて明らかにする。

社主ピックアップ

文化

人気記事ランキング

今月の一冊

「今月の一冊」バックナンバー

虚構新聞社のRSS/SNS

虚構新聞のウェブサービス

虚構新聞社の本

注目コンテンツ