Kyoko Shimbun 2009.03.04 News

全国認知症シンポ 人集まらず中止 これは嘘ニュースです

 今月3日、大阪市で開催予定だった「第1回全国認知症患者シンポジウム」が当初の予定通りに行かず、開催されないまま中止されていたことが運営者側の発表で明らかになった。同シンポジウムでは、全国から3千人の認知症患者が集まり、患者への対応など、今後のあり方について討議する予定だった。

 「第1回全国認知症患者シンポジウム」は、介護関係者ではなく、認知症患者自身が主体になって患者の今後を考える初めての試み。運営者や講演者、参加者も全て認知症患者からなる。1日の段階で、申し込みのあった参加者は3千人に達し、認知症への関心の高さをうかがわせた。

 ところが、開催日の3日、会場となる大阪ビリケンホテル(大阪市)に集まったのは、シンポジウムを取材に訪れた報道陣だけで、参加者の姿が全く見られなかった。不審に思った一部報道陣が代表者に電話で確かめたところ、「今日だということをすっかり忘れていた」と、開催日を忘れていたことを認めた。さらに取材を進めたところ、代表者のみならず、運営メンバー、講演者、参加者の全てが3日にシンポジウムが行われる予定だったことを忘れており、最終的に開催中止が決まった。

 その後の調査で、参加者の多くが開催日を忘れており、また開催日を覚えていた人たちも途中で開催場所を忘れたり、財布を忘れたりするなど、会場までたどり着けなかったことが明らかになった。さらに参加者の中には徘徊行為により、家を出たまま行方不明になっている人も数十名おり、運営者側は捜索を呼びかけている。

 認知症問題に詳しい京都大学看護学部の坂本義太夫教授は「もともと『痴呆症』と呼ばれていたものを『認知症』と呼び変えたことで、痴呆に対する印象が変化し、症状に対しての警戒心が緩んだ結果だと思う。余計なことをせずに『痴呆症』のままにしておけば、このような無謀な試みは行われなかったのではないか」と話した。

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