米ロ間ホットラインに「オレオレ」電話 これは嘘ニュースです
プーチン大統領は会見で不快感をあらわにした
ロシア外務省が公開した通信記録によると、電話はアメリカ側から発信された。通信が入ったと連絡を受けたプーチン大統領本人が電話に出たところ、娘のマリアさんを名乗る女性がテキサスなまりのロシア語で「パパ、人を轢いちゃったの」と、涙まじりの声で語りかけてきた。
だが、声がマリアさんと全く異なる男の裏声であることを不審に思った大統領が通信を切ったところ、30秒後、今度は被害者の担当弁護士と名乗る男性が、テキサスなまりのロシア語で「お嬢さんが人身事故を起こされました。今なら先方は100万ドルで示談に応じるそうです。」と、電話をかけてきた。
プーチン大統領は再び回線を切ったが、1分後また電話が鳴り、今度は同じ弁護士が「20万ドルでいいそうです」と、示談金値下げの交渉を呼びかけたため、執拗(しつよう)さに耐えかねた大統領は要求に応じ、指定されたスイス銀行の口座に20万ドルを振り込むと同時に、ロシア駐在のアメリカ大使を呼び出し、「冗談は再選だけにしてもらいたい」と、厳重に抗議した。
この抗議を受けて、ホワイトハウスのバウチャー報道官は会見を開き、「ホットラインが正常に機能するかどうか確認するためのテストだった。20万ドルはすみやかに返却したい。」と釈明したが、ブッシュ大統領本人は「だまされるほうが悪い」と開き直りを見せ、政府内に認識の隔たりがあることをうかがわせた。