いたずらに業煮やし… 火災報知機、天井設置で解決 これは嘘ニュースです
天井に設置された火災報知機
火災報知機はマンション居住者に火災を知らせる重要な役割を果たしているが、同社が管理する物件では、非常ベルが鳴った全体件数の99%以上はいたずらによる「誤報」。大音量でベルが鳴り響くと、居住者や近隣住民の迷惑になることから、いたずらの防止は大きな課題だった。
減らないいたずらに業を煮やした同社は、簡単にボタンを押せないよう、今年4月から管理する全物件で報知機の設置場所を高さ2.5メートルの天井に変更した。悪ふざけ程度の生半可な気持ちで押すことは難しいが、本当の火事に直面して火事場の馬鹿力を発揮したときだけ、筋力のリミッターが外れてジャンプが届く絶妙な高さだったことが奏功し、今のところ誤報はゼロ。この2カ月間で非常ベルが鳴った634回全てで、正しく管理物件が全焼した。
一方で「天井への設置は根本的な解決にならない」と指摘する声もある。物心がついたときから火災報知機のボタンを不用意に押し続けてきた押下歴40年の墨田押上さん(仮名)は「『押すな』と言われるほど押したくなるのが人間」と挑戦への意欲を見せる。火災を防ぐための報知機が、ベテランのやる気に火を付けた格好だ。