Kyoko Shimbun 2026.01.28 News

築400年「お菓子の家」取り壊し 資材高騰で 東京・新宿 これは嘘ニュースです

取り壊されたお菓子の家
 重機によってバリバリと大きな音を立てて砕かれるクッキーやチョコレート――。都心の高層ビル群に囲まれた一角に最後まで残された「お菓子の家」が27日、400年近い歴史に幕を閉じた。菓子類の高騰で維持が困難になった。取り壊しを決めた管理会社は、立ち退きをめぐって住人の女性と係争中だった。

 「マンドラゴラの収穫から戻ってきたら家がなくなっていた。留守中を狙うなんて許せない」

 突然の取り壊しに、お菓子の家に住んでいたオランダ人女性(420)は憤る。

 新宿区にあるお菓子の家は17世紀前半、魔女狩りを逃れてオランダから亡命した女性の自宅兼作業場として作られた。葛飾北斎の浮世絵「東都名所 菓子造之庵」に描かれたことでも知られるこの洋館は、関東大震災や空襲、バブル期の地上げを乗り越え、地元では子どもの神隠しスポットとして親しまれてきた。

 建築以来、修繕を繰り返してきたが、近年はチョコレート製の屋根が溶けたり、クッキーの壁に大きなひびが入ったりするなど建物全体で損傷が進んでいた。管理会社によると、資材費高騰に伴う修繕費の値上げに女性が同意しなかったためだという。

 会社側は25年4月、修繕に応じない女性に退去を求めたが、女性側が転居先として大型のかまど付き物件の補償を求めたことから、両者間で係争が続いていた。

 「少子化で生活が苦しく、食費まで削って日々やりくりしている。修繕にお菓子を使うくらいなら、自分で食べますよ」

 総務省統計局が今月発表した25年の全国の消費者物価指数によると、菓子類は24年に比べて8.9%上昇。特にチョコレートは35.7%と大幅に上昇している。

 仮囲いに覆われた跡地では、お菓子のがれき撤去と警察による捜索が並行して行われている。跡地は60階建てのタワーマンション「スイーツ・イノベーション・スクエア」として再開発する予定だという。

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