ノーベル平和賞に「ノーベル財団」 これは嘘ニュースです
ノーベル平和賞を受賞した「ノーベル財団」
ノーベル財団は、ダイナマイトの発明者であるアルフレッド・ノーベルが創設した財団。その遺言に基づいて、1901年以降毎年ノーベル賞各賞を授与している。
とりわけノーベル平和賞は赤十字社の父アンリ・デュナン(1901年)以降、人種差別撤廃を訴えたマーチン・ルーサー・キング牧師(64年)、インドの修道女マザー・テレサ(79年)ら平和運動・人権活動家の功績をたたえるだけでなく、近年では「核なき世界」を提唱するバラク・オバマ大統領(09年)に賞を贈るなど政治性を帯びたメッセージも発信してきた。日本人では「非核三原則」を表明した佐藤栄作元首相が74年に受賞している。
ノーベル委員会のダンケシェーン委員は「ノーベル財団が創設したノーベル平和賞は、1世紀以上にわたり国際平和や人権擁護活動に対して社会的な関心を高める役割を果たしてきた」と評価。続けて「国際平和や人権擁護活動に対して社会的な関心を高める役割を果たしてきたと評価してくれたノーベル委員会のダンケシェーン委員に心から感謝を述べたい」と受賞の喜びを語り、自身の右手と左手で固い握手を交わした。授賞式は12月10日オスロで行われる。賞金は800万スウェーデン・クローナ(約9400万円)。
ノーベル財団がノーベル平和賞を受賞したことについて、ノーベル賞に詳しい京都大学火薬学部の坂本義太夫教授(発破論)は「ストーリー的には最終回にありがちな展開。かつて世界大戦中に平和賞授与が見送られた年が続いたこともあったが、どうやら来年以降授与のめどが立たなくなったようだ」と話し、事実上今回が最後の平和賞になるとの見解を示した。