天然記念物トキ 「増やしすぎて…」2677羽保護 これは嘘ニュースです
ケージ内に監禁されるトキ
調べによると、男は日本産最後のトキである「キン」が死亡した03年、佐渡市の希少鳥類繁殖センターに侵入。中国から譲り受けたトキが産んだ卵2つを人工孵化器から盗み出し、その後自宅で孵化を成功させていた。孵化した2羽がそれぞれオスとメスであったため、男はこの2羽を交配させ、さらに幼鳥を増やすと、08年からセンターが放鳥を始めたのに合わせ、自身が飼育していた個体とすり替えるなどして、近親交配にならないよう工夫していたという。
しかし昨年9月、男が環境省に「トキが増えすぎてこれ以上育てられなくなったので引き取ってほしい」と相談を寄せたことから、違法繁殖が発覚。連絡を受けた環境省の担当者が男の自宅を訪れたところ、巨大なケージ内で肩を寄せ合うようにしてひしめき合っているトキ合計2677羽を発見した。
現在全国の繁殖センターで分散飼育されているトキは約200羽。男はその10倍以上のトキを自分一人の手で繁殖させたことになる。捜査関係者によると、男は繁殖のコツについて「四六時中監視するのではなく、野放しにした方がよい」と話しているという。繁殖センターでは昨年、飼育中のトキ1羽がケージに激突して死亡したほか、親鳥が産んだ卵26個を自ら壊すなど、ストレスが原因とみられる異常行動が相次いでいたことから、今後の繁殖活動にも影響を与えそうだ。
また、今回の発見でトキの個体数が一挙に3千羽近くまで達することから、環境省では「すでに絶滅のおそれを免れた」として、今後繁殖センターの縮小廃止も視野に入れる。
▽全国の繁殖センターを運営・管理する環境省の外郭団体「希少鳥類繁殖機構」の銭林守理事長の話
「とりあえず2500羽程度は殺処分としたい。」