Kyoko Shimbun 2012.09.05 News

清水の舞台、柵撤去へ バリアフリーに対応 これは嘘ニュースです

清水の舞台
 「清水の舞台から飛び降りる」という言葉の語源ともなった清水寺(京都市東山区)の本堂・舞台に設置された柵が来月にも撤去されることが分かった。昨今のバリアフリー化に合わせた対応で、1872年(明治5年)の柵設置以来140年ぶりに舞台が本来の姿に戻る。

 多くの観光客でにぎわう清水寺で最も有名な本堂・舞台だが、「清水の舞台から飛び降りる」の慣用句にもあるとおり、古くから飛び降りる人が後を立たない。寺の調べでは記録にある江戸時代だけでも234人が飛び降りたとされている。

 実際のところ、その多くが重軽傷の範囲にとどまっていたが、時の明治政府は再発防止のため、1872年に「飛び降り禁止令」を出すとともに、舞台の周囲に転落防止の柵を張り巡らせた。その後はこの対策が功を奏し、飛び降りる人は激減。だが法規制後の今日でも年間数人が柵を乗り越えて飛び降りているという。

 このような現状について、一部人権団体では、数年前から「車いすの障害者・高齢者は柵にさえぎられ、舞台から飛び降りたくても飛び降りられない。差別的だ」として柵撤去の主張を続けてきた。これに対し寺側も、昨今のバリアフリー化の風潮は無視できないとして、今年ついにその重い腰を上げ、140年にわたって設置してきた柵を来月にも撤去すると決めた。

 最近では、番組収録中のお笑い芸人が高さ10メートルの飛び込み台からプールに飛び込んで胸椎骨折のワイルドな重傷を負ったほか、赤字解消のため大規模なリストラを行っていた某有名電機メーカーの社員が本社ビルから飛び降りるなど、飛び降りが一種のトレンドたまごとなりつつある。このようなバリアフリーの弊害が指摘されている中での柵撤去は、寺側にとってまさに「清水の舞台から飛び降りる」覚悟での決断となった。

 清水寺広報部によると、柵撤去の発表後、全国の車いす関係者から問い合わせが殺到しており、その多くは舞台の傾斜角を問うものだと言う。広報担当者は「長年の使用によって舞台は崖側に向けて軽い下り坂になっているが、なぜそんな専門的な質問があるのかよく分からない」と首をかしげる。

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