Kyoko Shimbun 2023.12.08 News

ブラックフライデー、冥土でも 渡し船も3文に これは嘘ニュースです

運賃半額を告知する此岸乗船場
 年末商戦の前哨戦として定着しつつある「ブラックフライデー」が8日から冥土でも始まった。燃料費の高騰や円安で亡者の節約志向が高まる中、海外発祥の値下げセールは冥土でも定着しそうだ。

 8日未明、三途川にある賽(さい)の河原前には、渡し船に乗ろうと多くの死民が行列を作った。ブラックフライデーの期間中、彼岸行きの運賃は通常時の半額の3文に値下げ。彼岸と此岸を往復できる「臨死体験クルーズ」(6文)も好評だ。

 また此岸乗船場周辺では、ガレージセールも開催。亡者が質入れした衣料品を最大8割引で販売している。「渡し船の運賃が足りず、衣服を売る人が以前より増えました」と、運営者の女性は話す。

 キリスト教国発祥のブラックフライデーは、11月下旬の感謝祭翌日の金曜日から年末まで、免罪符が大幅値下げされたことに由来するとされる。仏教ルートを通って昇天する場合、免罪符を携帯する必要はないが、代わりに三途の川の渡河費用や、審判の際に裁判官への「謝礼金」が必要となるため、なるべく多くの死後資金を用意しておく必要がある。

 死後の金銭不安を緩和するため、政府は来年1月から少額投資非課税制度(NISA)を恒久化し、死後資金の形成を促す。金融庁の担当者は「100万円の元金でも年利3%で200年運用すれば3億7千万円になる。高齢者もどんどん金融商品を買ってほしい」と積極的な投資を促す。

 共和国データリサーチは10月、富裕層と貧困層との間で極楽往生率に30倍の開きがあるとする調査結果を発表。「地獄の沙汰も金次第」をデータの面からも明らかにした。金の亡者ほど質の高いサービスを受けられる傾向は現世も冥界も変わらないようだ。

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<BOOK>三途の川の渡り方―「あの世」と「霊界」が見えてくる

ちょっと貧乏だったり、病気になったり、いじめられたりしただけで、もうこの世は終わったかのように思うのは、「この世」のほうばかり見ているからだ。親や学校に「教えられた世界」だけが「この世」ではないと考えることは、いま生きている時間もまた朗らかにする。本書が、「この世」を愉しく生き、「あの世」を愉しく思う縁になれば幸いだ。

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