佐藤化対策に一石 希少名字限定マッチングアプリ「レアーズ」 これは嘘ニュースです
希少名字限定マッチングアプリ「レアーズ」
レアーズでは会員登録時に名字の希少度を判定。全国で1千人未満の名字を持つ人だけが入会できる仕組みを取り入れた。
サービスを提供するレアーズジャパン社の瑞慶覧喜左衛門(ずけらん・きざえもん)CEOは、開発のきっかけについて「選択的夫婦別姓を考える団体が発表した試算に衝撃を受けた」と話す。団体は4月1日、婚姻時に夫婦どちらかの名字を選ぶ現行制度を変えなければ、多数姓の佐藤が少数姓を淘汰する「佐藤化」が進行し、2531年には日本人全員の名字が佐藤になるという試算を発表していた。
「既存のマッチングアプリは少子化対策につながる一方、無作為な結婚を促して佐藤化を加速させる副作用がある。レアーズを通じて希少名字の会員が集まれば、その多様性を守る大きなうねりを作り出せるのではないか」
しかし、瑞慶覧CEOの期待とは裏腹に、入会審査を通過した会員は15人と低迷。入会審査の厳しさに加え、「結婚によって希少名字同士を食わせ合う蠱毒アプリ」と、SNS上で酷評されたことが足を引っ張っている。
瑞慶覧CEOは批判に対して、開発期間の短さに伴う制度設計に問題があったことを認める一方、「現行の法制度のままでは、どのように工夫しても佐藤化の波に対応できない」と悔しさをにじませた。
レアーズの苦戦について、姓名に詳しい阿倍野姓名研究所の坂本義太夫さんは「ゾーニング(区分け)という発想は悪くなかったが、『希少姓』という大ざっぱなくくり方が失敗の原因。佐藤姓同士の出会いを促すことで、他の名字を保護する佐藤姓限定マッチングアプリ「サトーズ」に転換すべきだ」と提案する。