Kyoko Shimbun 2019.11.07 News

福沢諭吉、再登板 新券「終身名誉1万円札」に就任 これは嘘ニュースです

終身名誉1万円札就任が決まった福沢諭吉
 7月3日の新紙幣流通開始に合わせて退任する現1万円札の福沢諭吉が、来年度発行予定の新紙幣「終身名誉1万円札」の肖像画として再登板することが21日、わかった。留任を求める声が強かったことが主な理由だという。

 紙幣の刷新はおよそ20年ごとに行われるが、1984年に1万円札の肖像画に選ばれた福沢諭吉は前回刷新した04年も続投。約40年間にわたって肖像画を務めた。

 財務省は19年4月、24年度上期をめどに発行する新紙幣のデザインを公表。新1万円札の肖像画を、福沢から「日本資本主義の父」と呼ばれる実業家・渋沢栄一に改めた。

 だが公表後、デザインや人選について異論が噴出。特に1万円札の「顔」として広く定着した福沢の降板に対しては、1万円札を「諭吉」と呼ぶことに慣れた中高年世代から「うっかり諭吉呼びをすれば令和世代からバカにされる」と、揶揄におびえる声が多く寄せられた。

 福沢が創立した慶応義塾大学出身者の多い国会議員からも続投を求める声が多く、政治的圧力が働いた結果、2千円札以来となる新紙幣「終身名誉1万円札」の発行が決まった。通常の紙幣刷新は今後も約20年間隔で行う一方、終身名誉1万円札の肖像画は、永久不滅に福沢のまま発行を続ける。

 「天は人の上に人を造らず」の名言を残し、40年余り最高額紙幣のポストに就いてきた福沢。だがこのままインフレが続けば、天が福沢の上に人を造る可能性も生まれそうだ。

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<BOOK>福沢諭吉 変貌する肖像 ――文明の先導者から文化人の象徴へ

 福沢の思想は毀誉褒貶にさらされてきた。それは福沢の議論の変化というよりも、福沢をとりまく世論の側の変化によるものといえる。福沢を評価した徳富蘇峰は、晩年には福沢が日本の伝統的な良風美俗を破壊したと罵倒。戦後は丸山眞男から原則ある実学思想家として賞賛されるも、朝鮮蔑視の脱亜論者として批判もされ、他方で一九八〇年代半ば以降は一万円札の肖像となり、文化人の象徴となった。福沢評価の変遷をたどり、その過程を詳細に考察。福沢の実像を浮かび上がらせる。

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