フレーム・レンズにデンプン素材 「減税メガネ」発表 これは嘘ニュースです
熱湯で溶けるバイオマス素材を使った「減税メガネ」
金属製のネジ部分を除く、フレームとレンズ全てにデンプン由来のバイオプラスチックを使用した。フレームとレンズは80度以上の湯に溶かして食べられることから、ネジを食品の付随品とすることで、消費税法が定める「一体資産」として販売する。同法では価格が税抜1万円以下で、商品全体における食品部分の価値が全体の3分の2以上である場合、一体資産として軽減税率を適用すると定めている。
開発の経緯について、同社の岸小太郎社長は「原材料費が高騰する中、どの企業も1円単位で切りつめて価格抑制に努めているが、企業努力には限界がある。しかし軽減税率の対象品にすれば、労せず2%値下げできると考えた」と説明する。確認のため、財務省に問い合わせたところ、「一体資産と主張することに異を唱えない」と即日返答があった。
同社では昨年、減税メガネと同じバイオプラスチックを使った可食部100%の「減税コンタクトレンズ」を食品として開発していたが、この時の問い合わせには「食品として認めない」と即日で門前払いを受けたという。「なぜ減税メガネが認められたのか分からない。コンタクトの時は聞く力が全く感じられなかったのに」と、岸社長は財務省の対応に首を傾げながらも、一定の評価を示す。
一方、あるメガネメーカーの幹部は「誰もが物価高と戦っているのに、一部の企業だけ優遇されるのはおかしい。『減税メガネ』と言うより『脱法メガネ』ではないか」と不満を隠せない様子だった。