「リニア、屋根に格安パノラマ席設置を」 専門家提言 これは嘘ニュースです

覆田さんが増設を提案する「パノラマシート」
パノラマシート設置案を自身のブログに掲載したのは、鉄道専門家の覆田線転(ふくだ・せんてん)さん。提案は各車両の屋根部分に360度景色を楽しめるパノラマシートを120席程度設置するという内容。普通席やグリーン席に比べて前後の座席間隔は狭くなるが、時速500キロを超えるリニアならではのスピード感を全身で満喫できる利点があるという。
パノラマシートの乗客には、風雨やバードストライク対策として、乗車前にゴーグルと防弾チョッキを配布。座席下には緊急脱出用の小型パラシュートと、衝突した鳥を介抱するための救急箱を収納することで、非常事態への備えも万全になるという。
覆田さんが座席増設を主張する理由は、インバウンド客の急増だ。昨年10月に新型コロナの水際対策措置が緩和されて以降、訪日外国人客は増加の一途をたどっており、リニア開業時にはさらに増えると想定される。
「リニア新幹線はインバウンド客の移動手段だけでなく、それ自体が新たな観光資源として大きな可能性を秘めている。車両数を変えずに座席を増やせるパノラマシートは、記念乗車が目的の観光客のニーズを満たしながら、コスト削減と収益増も実現できる。まさに『一石三鳥』だ。」
品川―名古屋間の乗車料金は、通常の半額以下となる片道1万円程度になると試算。高い購買力を持った海外の富裕層が円安を追い風に続々と訪日する中、覆田さんの提案が採用されれば、ゴーグルと防弾チョッキを身に付けて車両に乗り込む日本人の姿を多く見かけることになりそうだ。
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