ドーム彩る大輪1万発 非公開型花火大会が開催 滋賀・西おうみ市 これは嘘ニュースです
ドーム内を明るく彩った花火(実行委員会提供)
西おうみ花火まつりの開催は今年で30回目。初開催以来、琵琶湖に注ぐ蒼弧川一帯を打ち上げ会場にしていたが、近年は見物客らが出す騒音やゴミなどマナー違反が問題となっていた。
実行委員会では今年、近隣住民への配慮から屋内での開催を決定。市内にあるカイツブリドームを会場とした。また花火を無料で見ようとする図々しい見物人を排除するため、観覧席を全席有料にした。
ドーム内での本格的な打ち上げ花火は国内で初めて。午後7時30分、中央に設置された発射台から打ち上げられた10号玉を合図に、その後大小約1万発の花火がドームの天井を鮮やかに彩る様子に観客は見入っていた。
花火の真下にあるS席から見物した男性は「光と音がドームの中に響き渡るので屋外以上の大迫力。冷房も効いていて最高の体験でした」と興奮気味に語る。3万5千円のS席は火の粉や花火で焦げた天井の煤(すす)を避けるための傘が必要になるが、予約開始から即日で完売するほどの人気だったという。
一方、昨年まで打ち上げ会場だった蒼弧川にも見物客らが集まっていたが、見ることができたのは花火の音と熱で上下に激しく揺れるドームの屋根と、通気口からもうもうと立ち上る煙のみ。他県から来たという男性は「ドーム開催とは聞いてなかった。もう二度と来ません」と憤ると、ビールの空き缶を蒼弧川に投げ捨て、車で立ち去った。
主催者は「花火大会も音楽ライブや演劇と同じエンターテインメントなのに、なぜか花火だけはタダで見るものという誤った考えが定着していた。ドーム開催は天候に左右されない利点もある。今回の成功を機に非公開型の花火大会が主流になっていくのではないか」と自信を見せた。