AI+無人運転車で人生スイスイ 「無人生ゲーム」人気 これは嘘ニュースです
無人生ゲームの無人運転車コマ
無人生ゲームは、就職や結婚、出産など人生の様々なイベントをすごろくに見立てたボードゲーム。途中様々な手段でお金を稼ぎ、全員がゴールした時点で最も所持金の多い人が勝利者になる。ただし、ルーレットを回す以外は全て連動する専用のスマートフォンアプリのAIが指示する通りに行動しなければならないのが大きな特徴だ。
製造販売するチャイルドプレイ社商品開発部の茶鬼さんは、タカラトミー社の類似品「人生ゲーム」で使用する車型のコマに人型ピンが刺さっている様子を見て、「無人運転技術やAIが発達しつつあるのに、わざわざ人間がゲームに参加する必要があるのか」と疑問を抱いたという。
そこで、茶鬼さんは自作したAIに人生ゲームを何度もプレイさせる繰り返し学習を開始。毎日1億回ずつ、1カ月間AI同士で人生ゲームを対戦させてAIを鍛え上げた結果、人間相手の勝率を99.998%にまで高めた。
「人生はAIに任せた方が幸せになれる」と確信した茶鬼さんは、人生ゲームから人間の判断を排除した「無人生ゲーム」の開発に着手。AIの判断通りに動けば、必ず最善手でゴールできる仕組みにした。また、コマには人間が運転するより安全な無人運転車を採用し、人型ピンを刺す穴を取り除いた。
9月の発売以降「AIに言われるがままにしているだけで簡単にゴールできる」と評判を呼び、1万セットが完売。現在クリスマス商戦に向けて、増産体制を整えている最中だという。
「期待値が極めて低い一発逆転を狙った結果、開拓地送りのみじめな人生を選択してしまうのが人間という愚かな生き物。余計なことは考えず、合理的なAIに判断を委ねる賢明な生き方を、ゲームを通じて身につけてもらえれば」と茶鬼さんは話す。