「神の意思に背いた」 宇宙一熱い物質の撮影断念 米 これは嘘ニュースです
撮影の瞬間、猫が前を横切るなどのトラブルもあった
現在の宇宙論では、宇宙の始まりである「ビッグバン」の時点での温度は無限大で、宇宙が膨張するにつれ温度が下がっていったとされる。宇宙の起源を知るためには、素粒子を加速させて同様の高エネルギー状態を作り出す「粒子加速器」と呼ばれる巨大な実験設備が必要だ。
今年6月、全長300キロにも及ぶ円環型粒子加速器「PRingles8」が米ユタ州に完成。従来の加速器ではビッグバンの10のマイナス12乗秒後までしか再現することができなかったが、さらに10のマイナス40乗秒後の状態までさかのぼることができるようになった。
「プリングルス8」の完成を受け、研究グループでは7月から高エネルギー状態の素粒子が衝突する瞬間を撮影する実験を開始。実験当初は加速した素粒子の動きがあまりに速いため、撮影者がiPhoneのシャッターを押すタイミングが合わない失敗が相次いだ。
そこでグループでは人力撮影をあきらめ、衝突の瞬間に合わせて自動でシャッターを押すアプリをストアで購入。だが今度はあまりの高エネルギーに、衝突を撮影した瞬間iPhoneが蒸発してしまった。
その後もiPhoneを耐熱性の高い透明容器で何重にも覆ったうえ、毎秒10枚もの連続撮影が可能なバーストモードで撮影するなど試行錯誤を重ねたが、最後まで衝突の瞬間を鮮明にとらえた1枚を撮ることができず、協議の末、実験継続を断念した。
断念に至った理由について、研究グループ代表のライ・フォルス教授は、報告書の中で「これほど人類の英知を結集してもビッグバンの撮影が阻害されるのは、神の意思に背いたと考えるほかない」と結論付けている。また今後の研究方針については「著作権フリーになるのが唯一残念だが、同僚たちと毎日教会に通って、神に自撮りしてもらえるよう祈り続ける」とした。
米政府が7年の歳月と200億ドル(約2兆円)という巨額の予算を投じて建設した「プリングルス8」は、今後周縁部を活用した巨大な流れるプールとして再利用される予定だ。