日記、手紙をリサイクル 鉄道忘れ文市 これは嘘ニュースです
JRや私鉄車内に置き忘れた手紙や日記帳などをリサイクル販売する「鉄道忘れ文(ぶみ)市」が大阪・丹鉄百貨店で開催中だ。初日となった25日も開店前から200人が行列をつくり、その人気のほどをうかがわせた。「車内に残された想いを届けたい」を目的に、1980年から始まった「鉄道忘れ文市」も今年で34回目。メールなどの普及により便せんや日記帳に文字をしたためる習慣が薄れてきた昨今だが、この日も全国から4千を超える手紙や日記帳が集まった。
封筒に入った手紙は1通200円から。出されなかったラブレター、田舎に残した家族を気遣う手紙、借金返済の催促状、地球の終わりを告げるものなど文面もさまざま。来場者は封筒から1通1通便せんを取り出し、お気に入りの手紙を品定めしていた。
忘れ文市で最も人気の高い日記帳コーナーにはひときわ多く人だかりができている。中でも若い女性が書いたと思われる日記は「日々つづられた生活から持ち主を想像したり、住んでいるところを特定するのは、どんな作り物の小説よりおもしろい」と、昔から人気があるという。
また近年は中高生が書いたイラストノートの人気も高まりつつある。だが上手い絵が描かれたノートよりも、肩から下がない左向きの顔ばかり描かれたものや、自作のキャラクターに特殊能力などの設定が詳細に書き込まれたものの方が人気を集めており、担当者も「どういう需要があるのか分かりませんね」と困惑している様子。
忘れ文市目当てに毎年広島から駆けつけるという男性(43)は女性が書いたラブレター220通を購入。「恋文に出てくる男の名前を全部自分の名前に書き換えて読むと、生きる気力がわいてくるんですよ」と笑顔で話した。
「鉄道忘れ文市」は今月31日まで。