ガム噛み続けて60年 日本人がギネス記録更新 これは嘘ニュースです
世界のさまざまな記録を収録するギネスブックに、日本人の名前がまた1つ記録されることになった。岩手県に住む小沢吉右衛門さん(78)は、18歳のとき初めて口にしたチューインガムを吐き出すことなく60年間噛み続け、これまでの記録を塗り替えた。ギネスブックを発行するギネス・ワールド・レコーズ社(英国)によると、ガム噛み続け記録はその手軽さから人気が高く、挑戦者は世界で400人以上を数えるという。
これまでの世界最長記録は、ドイツ人のハリボー・フォン・ケーゼクーヘンさんが1983年に打ち立てた55年。当時ギネス社の記録認定員だった男性によると、ハリボーさんは記録更新に挑戦していた55年目のある日、庭に雷が落ちたことに驚いてうっかりガムを飲み込んでしまい記録が途絶えたという。
ガム噛み続けはふとした油断が失敗につながる。「食べ物と一緒にガムを飲み込んだ」「だんだんと唾(だ)液に消化されてなくなった」「うっかり食べた焼肉と反応を起こして溶けた」など想像以上に細心の注意が必要なチャレンジだということがわかる。
今回世界記録を5年上回った小沢さんは1950年、当時日本に駐留していた米国の憲兵から生まれて初めてのチューインガムをもらった。記録に挑戦するきっかけは「あの時吐き出すのが何となくもったいなくて出せなかったから」。60年間噛み続けたガムの味を尋ねたところ「最初は確かグレープ味だった気がする」と振り返る。しかし、まもなく味がなくなり、今では「味」という概念を超越した状態で口の中を漂っているという。
世界記録を出す秘訣について小沢さんは「飽食の時代だからか、今の若い人たちは食べ物を最後まで食べずに捨ててしまう。それはガムでも同じで、まだまだ味が残っているのに吐き出している。もっと食べ物を大事にする気持ちがあれば、ガムだって60年でも100年でも噛み続けられるはず」と老人にありがちな説教をその後3時間にわたって延々と繰り広げてくれた。