「サンタ見たい」 眠気防止剤「ギガサエル」児童人気で売上増 これは嘘ニュースです
眠気防止剤「ギガサエル」(写真奥)と新薬「テラサエル」
「ギガサエル」を販売する回天製薬によると、本来の購買者層である長距離トラック運転手だけでなく、例年冬になると受験を控えた10代の需要が増える傾向にある。だが4、5年前から、クリスマス直前に異常な売り上げの伸びを見せるようになった。
ほぼ同じ時期に「子供が薬を飲んで徹夜したせいで、クリスマスプレゼントを渡し損ねた」などの苦情が同社に多く寄せられたことから、調査を進めたところ、この時期の購買者の大半が10歳前後の児童であることが発覚した。サンタの正体を確かめるため、ギガサエルを服用していたとみられる。
同社では乱用を減らすため、3年前から、自社のホームページやSNSを通じて「サンタクロースの正体はお父さんやお母さんです」と周知徹底を促して鎮静化を図ってきたが、「ネットの情報は嘘ばかりだ」という近年のリテラシー教育が皮肉にも功を奏し、かえって売り上げ増に拍車をかける事態になっている。
ネット戦略が不調なことから、同社では今年、保護者向けに新薬「テラサエル」を市場投入した。クリスマスイブの夜に「ギガサエル」だと偽って子供に飲ませる用途を想定している。パッケージは「ギガサエル」とほぼ同じだが、中身は睡眠導入剤になっているという。