イート「イン」ではありません 青空コンビニ、軽減税率適用にらむ これは嘘ニュースです
オープン型店舗「ハーバーイレブン・オープン」1号店
長野県に開店したオープン型店舗「ハーバーイレブン・オープン」1号店は、敷地面積400平方メートル、売り場面積150平方メートル。一般的なコンビニとほぼ同じ広さだが、大きく異なるのは芝生の上に陳列棚とレジだけが並んだ「青空コンビニ」のようなその外観だ。
近年、店内で飲食できるイートインスペースを設けるコンビニが増えているが、19年10月に実施予定の消費増税では、持ち帰れば食料品として8%の軽減税率が適用されるが、イートインスペースでの飲食は外食として10%の税率が課される。
ハーバーイレブンの新店舗には、飲食スペースどころか壁も天井もない。同社の担当者は「外と中を区別できないため、敷地内全てが飲食スペースであり、また飲食スペースでない。ここで食べることは外食であり外食でない。消費者の不利益を回避する量子力学的解決法だ」と説明する。
開店日の19日には、食料品のみ軽減税率と同じ2%分を還元する「消費税6%記念セール」を実施。朝から多くの買い物客が詰めかけ、購入した食べ物を敷地内で食べる人もいた。
しかし、午後から空模様が怪しくなり、突然の大雨に。雨で濡れたレジがポイントカードを読み取らなくなったり、アイス棚が結露で開かなったりするなど、初日からトラブルに見舞われた。雑誌は完全に乾くまで4日間ほどかかる見通しだという。だが土砂降りにもかかわらず、いつもより2%分安い食料品を求める客足は途絶えず、日付が変わるころにはほとんどの商品が売り切れていた。
課税状況を見極めるため視察に訪れていた財務省の担当者は「たかが2%に執着する庶民のパワーを感じた。あと何%上げればその執念が観念に変わるか、持ち帰って検討したい」と、雨水で薄まったおでんをほおばりながら話した。