「就活失敗で…」 寝袋で列車飛び込みの男性救助 これは嘘ニュースです
11日午前9時20分ごろ、JR上野駅で全身寝袋姿の男性(21)が芋虫のような体勢でホームから列車に飛び込もうとしていたところ、周りの乗客に取り押さえられ未遂に終わっていたことが分かった。動機について男性は「就職活動が上手くいかなかったため」と話している。上野東署によると、男性は午前9時ごろ、JR上野駅の男子トイレで寝袋を着用。そのまま地面を這いつくばりながら15分かけて駅構内を移動し、午前9時21分着の山手線(外回り)に飛び込もうとしたところを近くの乗客に取り押さえられ、そのまま駅長室に運ばれた。
男性は今月都内の私立大学を卒業。昨年から就職活動を続けていたが上手くいかず、「このままでは家族に迷惑をかけてしまう」との不安から、列車への飛び込みを考えたという。
寝袋姿だった理由については「駅員さんに処理の迷惑をかけたくなかった。今思えば高いところから飛び降りたほうがもっと迷惑をかけずに済んだように思うが、正常な判断力に欠けていたようだ」と涙ながらに話している。男性を迎えに来た父親は「何が息子をここまで追い詰めてしまったのか。これからしばらくは精神的なケアに努めたい」と話した。
就職活動に詳しい東京都就職支援センターの江口千尋所長は「今の若者は幼いころから『他人に迷惑をかけるな』『国は助けてくれない』を叩きこまれた自己責任世代。この件も『就職活動の失敗は自らの努力不足以外の何物でもない』という自責の意識が過剰に高まった結果によるものだろう。昨今、政治家や一部の成功者によるこの種の発言や失敗を許さない風潮が彼らのような弱者を一層追いつめているようだ」と話す。