新・青森リンゴ祭りが開催 多くの人出でにぎわう これは嘘ニュースです
清々しい秋晴れの17日、青森県弘前市で今年初めての試みとなる「青森リンゴ祭りIXA(イクサ)」が開かれた。若者を集めるため攻撃的な「戦(いくさ)」をテーマに掲げたイベントだったことから、昨年までの牧歌的な祭りの風景が一変、初日だけで130人のけが人を出すまでにいたった。弘前市では昨年まで約50年にわたり「青森リンゴ祭り」を開催してきた。主な行事は、市内中心部にあるリンゴ公園でおこなわれるりんごの写生大会や、りんご狩り、椎名林檎さんのそっくり歌手・椎名蜜柑さんを招いてのカラオケ大会など、祭りとしてはおとなしいものが多く、地元の住民でさえも「地味でおもしろくない」と、評判はいまひとつだった。
そこで弘前市バナナ商店街の若者たちが「新リンゴ祭り実行委員会」を立ち上げ、祭りのリニューアルを企画。その結果、「青森リンゴ祭りIXA」として開催する運びとなった。
「IXA」が行われた17日は絶好の観光日和ということもあり、来場者は4万人を記録。昨年の来場者8人から一気に3万9992人増加した。この予想を上回る人手に、実行委員会もうれしい悲鳴だ。
祭りのメイン会場となったリンゴ公園では、りんごのつかみ取り大会を実施。参加料1000円を支払えば、片手で一掴みしたりんごが全てもらえる豪華企画だ。この日は多くの人が参加し、参加者は0~1個のりんごを持ち帰った。中には片手で17個のりんごを一度につかみとる強者もいたという。
目玉企画はスペインのトマト祭り「トマティーナ」のトマト投げにならった、りんご投げ。群集が誰彼かまわずトマトを投げ合うエネルギッシュな姿をここ弘前でも、と考えた。午後2時になると市内各所にりんごを山積みしたワゴンが設置され、開始の号砲とともに、参加者が誰彼かまわずりんごを投げつけはじめた。
トマトと異なり、硬いりんごの直撃を受けた参加者は次々と打撲傷を負い、一時会場がけが人であふれかえるなどパニック状態になった。このため午後5時までの予定だったりんご投げは午後2時3分に終了。最終的なけが人は130人に上った。実行委員会の山田さんは「りんごの硬さを甘く見ていた。来年からはトマトに変えて続けたい」と反省の弁を語る。
夜は椎名林檎さんのそっくり歌手・椎名蜜柑さんを招いてのディナーショーが行われた。名曲「りんごのうた」を熱唱する蜜柑さんの後ろから、まさかの本人登場など最後まで会場を沸かせ、祭りは幕を閉じた。