最優秀喜劇賞に「国会審議」 全日本喜劇アカデミー発表 これは嘘ニュースです
大型モニターで上演中の喜劇「国会審議」
同作は国会の予算委員会を主な舞台に国会議員が繰り広げるドタバタ劇。「出演者がカメラの前で台本を棒読みする」「同じセリフを何度も繰り返す」「セリフを忘れる」など実験的手法を積極的に取り入れただけでなく、「ノンフィクションコメディ」という新しいジャンルを切り開く作品として注目を集めていた。
審査委員長を務めた喜劇作家の釘田耗雁さんは「観客のいら立ち、怒りを呼び起こす冒頭から、ため息が出るほどの退屈感を経て、乾いた笑いで最後を締めくくる非常に高いレベルの茶番劇」と激賞した。
同作は賞の創設以来毎年ノミネートされていたが、観客の怒りをかき立てる側面が強く、審査員の間では「喜劇ではない」と見る向きが強かった。演劇に詳しい評論家の坂本義太夫さんは「昨年以来、出演者の演技や演出のレベルが目に見えて向上しており、一皮むけた印象だ。度重なるパフォーマンスで、観客の怒りを笑いにまで昇華させた点が評価されたのではないか」と評する。
出演者が一堂に会して今回の受賞を祝う受賞記念パーティーが、月末にも都内の高級ホテルで開かれる予定。
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