Kyoko Shimbun 2019.08.01 News

「子ども扱いやめて」 高校『球児』→『球男』ネットで署名活動 これは嘘ニュースです

ネット署名サイト「SHOW MAY.org」
 野球に励む高校生を「高校球児」として子ども扱いするのは不適切ではないか――。こんな疑問を抱いた一人の男子高校生が、「球児」の呼び変えを求める署名活動をインターネット上で始めた。署名は開始1週間で2千人に達し、関心の高さをうかがわせる。

 「私たちはもう高校生です。自分の考えも持っています。『球児』という大人目線の呼び方はおかしくありませんか?」

 7月25日、「高校球児」の呼称変更を求める呼びかけがネット署名サイト「SHOW MAY.org」に掲載された。呼びかけ人は東京都内在住の男子高校生Aさん(18)。本人も幼いころから野球一筋の「高校球児」だという。

 「予選は1回戦敗退だったんですが、翌日の新聞に『球児、涙のむ』と書かれているのを見て違和感を覚えたんです」

 球児に使われる「児」の字は、広義には18歳までの子どもを指すが、一般的には4、5歳までの幼い子どもを指して使うことが多い。また、同じ漢字を使った「児童」も、学校教育法では満6歳から12歳までの子どもを指す。確かに高校生を「球児」と呼ぶことには不自然さが感じられる。

 「2022年からは成人年齢が18歳になります。成人した高校3年生をこの先もずっと『球児』と呼び続けるのは無理があると思うんです」

 AさんがSHOW MAY.orgを通じて署名を呼びかけたことをきっかけに、「実は前から気になっていた」「こういう発想自体が子どもじみて幼い」など、ネット上には賛否が飛び交った。反響は大きく、1週間後の7月31日には2643人分の賛同署名が集まった。今月いっぱい活動を続け、集まった署名を関係団体に提出する予定だ。

 「高校球児」に変わる新しい呼び方として、Aさんは男女それぞれ「高校球男(たまお)」「高校球子(たまこ)」を提案する。「『球男、涙のむ』だったら違和感ないですよね」。

 1日現在、SHOW MAY.orgでは「高校球男・球子」の撤回と再考を促す署名活動が始まった。賛同署名は開始3時間で9万8931人に達している。

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甲子園はいつもドラマに事欠かないが、背後の「不都合な真実」に光が当たることは少ない。本来高校野球は「部活」であり「教育の一環」である。勝利至上主義の指導者が、絶対服従を要求して「考えない選手」を量産したり、肩や肘を壊してもエースに投げさせたりするシステムは根本的に間違っている。監督・選手に徹底取材。甲子園の魅力と魔力を知り尽くしたジャーナリストによる「甲子園改革」の提言。

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