黒いブロッコリー「クロッコリー」開発に成功 都立バイオ研 これは嘘ニュースです
クロッコリー(写真:アフロではない)
含有色素「アントシアニン」の割合が高い紫色のブロッコリーは自然界に存在しているが、これまで黒色種を作るのは難しいとされてきた。
クロッコリーは細胞内の黒色色素「メラニン」を増やすため、濃緑色のブロッコリーをウクライナから取り寄せた黒土とイタリア産のイカスミのみで栽培。そこから生まれた濃色ブロッコリー同士を十数世代にわたってかけ合わせることで、最終的に純粋な黒色色素のみを含むブロッコリー種を確立した。中でも光沢が美しいジェットブラック種はグランドピアノのような野菜とは思えない高級感をもあわせ持つ。遺伝子組み換え技術に頼っていないため、食の安全性にも問題はないという。
クロッコリーを開発した阿加井蟻助主席研究員は、ピーマンやパセリなど緑色野菜は捕食を免れるため、進化の過程で体全体を緑色にして動物の食欲を減退させたという「野菜嫌い本能説」を唱えることでも知られる。「野菜嫌いを克服するためには、まず野菜の色を白か黒にして視覚の面から変えるべき」が氏の持論だ。
白黒野菜が野菜嫌いを減らすという氏の説が正しいかどうかは今後の検証をまたないといけないが、同研究所が60年前に開発した白いブロッコリー「シロッコリー」(商品名「カリフラワー」)の発売以降、多くのブロッコリー嫌いを親カリフラワー派に転向させたことは事実だ。
多様な価値観が尊重される現代において、野菜を味や機能でなく「色」で選ぶ時代の到来は歓迎すべきことに間違いないだろう。