全日本美脳コンテスト 最年少18歳がグランプリ これは嘘ニュースです
グランプリに輝いた笠井さんの脳断面MRI画像
MRIとCTで撮影した脳断面の美しさを競う同コンテストには、全国から13~94歳の107人が応募。「暗記力」や「創造性」といった脳機能ではなく、「右脳・左脳の対称性」「脳溝と脳回(脳表面のひだ構造)が描く模様」など臓器としての脳が持つ外科学的な美しさだけを対象しているのが特徴だ。
最年少優勝を果たした笠井さんは今回が初出場。理論物理学者の父と前衛芸術家の母を持ち、幼少時から作曲とフラッシュ暗算を同時にこなすなど、右脳・左脳をバランスよく育てる英才教育を受けてきた。
笠井さんが美脳を意識しはじめたのは10年前。雑誌で見たアインシュタインの脳標本に感銘を受け、脳を磨きたいと思うようになった。
醜い脳溝を作り出すテレビやインターネットとの接触を避け、数学や絵画制作など純粋な思索に没頭する毎日で、特にこの数年は前頭葉の形を仕上げるため彫刻に取り組んだ。手を動かしながら思索を深める彫刻は空間認識力を上げ、前頭葉の発達を促す効果があるという。
栄冠を手にした笠井さんは、関東医科大コンベンションセンターで行われた授賞式に、よれよれの上下ジャージ姿で登場。服装について尋ねられると「外見には興味がありません。内面の美しさを磨くことの方が大事なのではないでしょうか」とうつろな目で話した。登壇中も常に右手で三角形、左手で四角形を同時に描くことを忘れず、美脳にかける情熱の強さをうかがわせた。
審査委員長を務めた関東医科大の茂手木学長は「仕事柄これまで十数万人以上の脳断面を見てきたが、ここまで官能的な脳を見たのは初めて。小脳や脳幹との調和もまるでギリシャ彫刻のように完璧」と講評。さらに「彼女のみずみずしい脳をぜひとも見てみたい。写真越しではなく頭蓋骨をかち割って直接中を」と続けたところで、駆けつけた警備員によって会場外に連行された。