鹿児島→稚内 36時間うっかり寝過ごし これは嘘ニュースです
特別列車「あわび」
調べによると、男性は今月3日午前6時ごろ、熊本の友人に会うため九州新幹線に乗車するところを、誤って下関行きの特別列車「あわび」に乗車。「あわび」は午前11時に終点の下関に停車した後、車掌が車内の点検に当たったが、この時男性は網棚で寝ていたため見落としていた可能性が高い。
下関到着後の「あわび」は回送列車として走り続け、午後4時、新大阪駅に到着。この際も車掌が車内点検を行ったが、男性は網棚から寝返りを打って、列車の連結部分の隙間で立ったまま熟睡していたため、やはり誰にも気づかれなかった。
その後、新大阪駅内の車庫に収まっていた「あわび」だが、庫内での定期点検で車体に大きな亀裂が入り、これ以上レールを走らせることができないことが分かったため、午後10時、急きょ函館にある修理工場までヘリコプターで空輸した。
函館に着いた「あわび」は、翌4日早朝亀裂の入った4号車を除いて、稚内行きの別の列車と連結。そのまま札幌を経由し、同日午後6時半に稚内駅に到着した。この時、車内点検に当たっていた車掌が、連結部分から寝返りを打って車内トイレの便器に頭を突っ込んだまま寝ていた男性を発見。声をかけたところ「もう食べられないよう」とトイレットペーパーを口に詰めたまま寝ぼけていたという。
JRは会見で、車内点検の不備を謝罪するとともに、今後同様の事例を起こさないよう、社員教育について見直しを進めることを発表した。また男性に対しても謝罪する一方、鹿児島から稚内までの乗り越し運賃36万3880円を請求した。
30時間にも渡る熟睡から起こされた男性は、自分が日本最北端の地・稚内にいることを知らされ、「ヘリで移動とか、何太郎電鉄だよ…」とつぶやいたという。