Kyoko Shimbun 2010.12.21 News

「種騎手」解禁 競馬騎手の精子保存へ これは嘘ニュースです

 日本競馬協会は20日、優れた成績を残した騎手の遺伝子を繁殖させるため、騎手の精子を保存する「種騎手」を解禁すると発表した。かねてよりあった馬券購入者からの要望に応えるかたちでの解禁だが、倫理的な問題もあるため多少慎重に作業をすすめる。

 協会では長らく馬券を購入する際の参考情報として、競走馬の5代前にまでさかのぼる血統情報を提供してきたが、近年優秀な競走馬の血統が全てサンデーサイレンス系に収束する傾向を見せており、競走馬の血統に関する情報の意味が薄れつつあった。

 無論、レース前の情報としては血統だけでなく、馬場の状態、競走馬の体重の増減、過去のレース結果などさまざまな要因がからみあっているが、統計的に馬の血統の良し悪しがレース結果の85%近くを占めており、ギャンブルにおける「大穴」の生まれる可能性がほとんどなくなっていた。

 このように、馬の血統だけでレース結果が決まってしまう状態が長期的に続くことで、競馬の射幸性が薄れ、結果若者の競馬離れが加速するとみられることから、協会では今後馬だけでなく、それに乗る騎手の血統情報まで提供することを決めた。仮にこの先、競走馬の能力が理論的限界を迎えたとしても、騎手の血統はまだまだ未知の領域であるため、ギャンブルとしての不安定要因を残すことができるという。

 協会では2013年をめどに、騎手の3代前までの血統情報を提供していくほか、「種騎手」の精子を保存・提供を解禁することで、将来的に騎手の血統のエリート化をめざす。具体的には「小田部の135」(=小田部騎手の135番目の子)のようなかたちで市場に提供されることになりそうだ。

 これに対し「事実上の人身売買ではないか」との懸念も聞かれるが、協会側は「馬の売買が許され、人の売買が許されない理由はない。われわれの職業上、人権を踏みにじってでも馬権を優先させるのが当然だ」として、倫理的問題は先送りし、できる限り早い段階での実現を目指す。

新しいアプリで記事を読む

App Storeからダウンロード Google Playからダウンロード

虚構新聞友の会

本紙友の会へ入会すると、会員専用掲示板に書き込みができます。

おすすめリンク

<BOOK>たいようのマキバオー

 日本競馬界は無敗の2冠馬・フィールオーライの独壇場!! ミドリマキバオー達の活躍も昔話に。そんな中、地方の高知競馬場に出馬してるマキバオーの姿が!? ミドリマキバオーそっくりのヒノデマキバオー。アイドルホースとして人気を集めているが、彼の正体は――!?

社主ピックアップ

スポーツ

人気記事ランキング

今月の一冊

「今月の一冊」バックナンバー

虚構新聞社のRSS/SNS

虚構新聞のウェブサービス

虚構新聞社の本

注目コンテンツ