Kyoko Shimbun 2009.08.17 News

「財政難もここまで…」 国会に広告設置始まる これは嘘ニュースです

 昨年10月に可決された広告設置基本法の改定に伴い、国会議事堂内外で民間企業の広告の設置が試験的に始まった。国の財政赤字を少しでも減らすため、広告収入に頼る試みだが、あまりの光景に「財政難とは言え、ここまでしなくても…」との声も聞かれる。

 従来の広告設置基本法では、国会や裁判所などの公共施設に民間企業の広告を設置することは禁止事項とされていた。しかし昨年10月、麻生内閣は財政赤字克服のため、この禁止事項を改正。野党と協議した結果、国会議事堂に限って広告の設置を認めた。

 衆院選後となる9月以降の本格実施を前に、報道陣に公開されたのは、国会議事堂表玄関と衆議院議場。表玄関には大手ハンバーガーチェーンやビール会社など計18社の広告が並んでいる。広告掲載料は設置場所や広告の大きさによって異なるが、1カ月あたり3億円程度の収入になるという。

 また、議場内には議長席の両側に2台の大型スクリーンを設置。国会中継の際はスクリーン広告が映像内に入るようマスコミ各社に要請した。広告料はこちらの方が高く、月10億円程度の収入が見込まれている。

 今回の改定に合わせ、閣僚にも会見の際に広告入りネクタイの着用するよう義務付けた。昨日の記者会見で麻生首相はさっそく「お口の愛人」「味一筋」とプリントされたネクタイを着用。今後は定例記者会見のときに使用されるバックのカーテンにも広告が入る予定だ。

 財務省の試算によると、広告設置を完全に実施した場合、年間200億円程度の増収が期待できるという。だが既に1000兆円を超える財政赤字を考えれば、200億円程度では「焼け石に水」との声も強く、実効性よりも国民に向けた赤字削減のアピールに過ぎないとの見方がほとんどだ。

 なりふり構わぬ広告設置について、一部議員からは「財政難とは言え、国会の威厳を貶めることは控えるべき」「憲政史上最悪の愚行だ」などの声も聞かれるが、もはやどうにもならない膨大な赤字を前に政官界共にあきらめムードが漂っている。

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