「分冊商法」で倒産 第1号が100万円 これは嘘ニュースです
1つのシリーズを数十巻の定期雑誌形態に分けて売る「分冊商法」で知られるアディゴスティーニ社は、15日、東京地方裁判所に会社更生法の適用を申請したと発表した。負債総額は約30億円。ドールハウスや名画・名曲などのコレクションを毎週定期購読することで揃えていく「分冊商法」で知られる同社は、毎回第1号を「特別価格」として低価格で発売してきたが、第1号だけが軒並み売れ、回が増すごとに購入者が減っていくため、全体的な利益は小さくとどまっていた。そこでこの「第1号は売れる」という性質を利用して、逆に第1号を「特別価格」として高価格に設定する方針に切り替えた。
今回その第1弾として発売した「世界のジュエリーコレクション」では、第1号を特別価格105万円にし、以降続刊を1575円にした。同社によると「結果的に1号から100号までの合計金額は同じ」としていたが、第1号の購入者が激減、第2号以降の売れ行きが普段の10倍以上に増加したため、結果として大幅な赤字を抱えることになった。
「いつもは第1号がよく売れるのに、なぜ今回だけはそうならなかったのが不思議で仕方ない」と同社の幹部は、首をかしげながら記者会見で答えた。