Kyoko Shimbun 2018.02.26 News

「潤滑剤でプレート建て付け改善を」 地震根絶研究会提案 これは嘘ニュースです

プレート型地震の発生を防ぐ仕組み
 地震対策について専門家らが話し合う政府の地震根絶研究会が25日、初めて開かれ、プレートの摩擦が原因で起きるプレート型地震をなくすため、境界一帯に滑りを良くする潤滑剤を注入する大規模工事案を提言した。

 日本周辺の海底では、プレートと呼ばれる複数の大きな岩盤が圧力を加え合っており、その境目で周期的に起きるずれが大規模な地震として観測されてきた。東日本大震災や、発生する危険性が年々高まっている南海トラフ地震もこの「プレート型」だ。

 政府は長年、地震の前兆現象をとらえて発生を予知する研究を進めてきたが、昨年、「確度の高い予測はできないのが実情」として方針を転換した。しかし、研究会では「経済対策と同じように、国が積極的に介入して『地震のない国づくり』を見せつけるべきだ」と攻めの姿勢を求める意見が多数を占めた。

 プレート型地震は、プレートの境界にたまった歪(ひず)みから生じる摩擦や反発が原因だ。地震のメカニズムについて、研究会に出席した石川震太郎千葉電波大学名誉教授は「建て付けの悪いドアがきしむのと同じ原理」と説明。専門家による大雑把な解説を受け、研究会ではドアと同じ原理でプレートの滑りを良くする潤滑剤を境界一帯に大量注入する案が最適と結論づけた。

 提案を受け、来年度から深海探査船「うみうし」を活用し、プレート境界の建て付けを調べる予備調査に入る。

 ただ、実際に地震を根絶できるかどうかについては不透明な部分が多く残る。研究会の設置に携わったある官僚は会合後の会見で「本当に地震はなくなるのか」という記者からの問いに、「じしんはありません」と最後まで玉虫色の回答に終始した。

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