本文を読まずSNSシェア99割 米研究 これは嘘ニュースです
ネット記事の99%以上は本文を読まずシェアされている
ツイッターやフェイスブックなどSNSを通じて発信したメディアのリンク記事がシェアされた数と実際にページを訪れた数について、同大が日本を含む世界6か国で比較調査を行ったところ、シェアされた回数に対して実際にページを閲覧した割合は世界平均で1%未満にとどまった。
調査対象国では、ドイツが記事閲覧率45%と最も高く、次いでフランスが35%、インドも21%と比較的高く「カレー発祥の国だけあってソース主義が強いのではないか」と推測する。また、トランプ旋風吹き荒れる米国は17%、EU離脱決定後に「EUって何?」を調べ始めた英国が8%という数値を示していることから、SNSへの接し方は政治の方向性にも大きな影響を及ぼしている可能性がある。
最も閲覧率が低かったのは、日本の0.0000003%。10億記事のシェアに対して3記事しか読まれていない計算で、これが世界平均を大きく押し下げた。
このことから論文では、日本人の特異性について1章を割いて言及。被験者の脳の活動を調べたところ、見出しが視覚を刺激してからシェアボタンをクリックするまでにかかる時間が平均0.16秒だったことから「日本人はシェア意識が反射の域まで特化した特殊な進化を遂げている」と指摘する。また一部には、シェアした後に見出しを読み始める「意識と行動の逆転現象」が起きている被験者もいた。
論文ではSNS時代のメディアのあり方として、発信者には要約をあきらめて本文全てを見出しにすること、受け手には「○○するための9つのヒント」「新型アイフォーン情報」など実際には中身がない空っぽの見出し記事を安易に拡散しない能力を身に着け、情報の総量を減らすことをそれぞれ提案している。
脳科学に詳しい京都大学脳学部の坂本義太夫教授(クオリア論)は「『割とパーセントの区別もつかないのか』という声がSNS上にあふれれば、この実験の正しさも証明されるだろう」と話す。