内閣府「日本を取り戻す」懸賞論文、開催中止に これは嘘ニュースです
内閣府は14日、今年1月から募集していた懸賞論文「日本を取り戻す、私の提言」の開催を取りやめると発表した。担当者は「応募数は多かったものの、提言として価値ある論文が1本もなかったため」と説明している。「日本を取り戻す、私の提言」は、安倍内閣が掲げる「日本を取り戻す」キャンペーンの一環として内閣府が企画した懸賞論文。募集期間は今年1月から6月末まで、最優秀論文の著者には、国家戦略特別区域諮問会議における有識者議員としての参加資格と副賞200万円を授与する予定だった。
内閣府担当者は中止を決めた理由について「提言として不適当な内容ばかりで、残る募集期間中においても評価に値する論文が見いだせそうにないため」と説明した。応募者数について具体的には明らかにしなかったものの、数百本はあったものとみられる。
本紙が独自に調査したところ、日本を取り戻すための提言として応募があった論文の7割が「安倍内閣の即時退陣」、残る2割が「国営姥捨て山の設置」、その他「自衛隊の解散」「新大久保エリアの限定空爆」「365日24時間死ぬまで労働」「大東亜共栄圏の復活」「友愛政治」など、政策として検討に値するレベルに達した論文は皆無だったようだ。
論文の1次審査を担当した坂本義太夫・京都大学教授は「応募作の大半はアジビラみたいなネットのコピペ。自力で書いたと思われる論文ですら、小学生レベルの漢字が書けていなかったり、語尾にハートマークが付いていたり、何十本もの駄文を読まされ実に頭が痛くなった。まず取り戻すべきは彼らの学力ではないかと感じた」と証言する。坂本教授はその日のうちに審査員の辞任を申し出たという。
また官邸執務室で2次審査に進んだ数本の論文概要に目を通した安倍首相は「年金受給開始年齢240歳」と「消費税98%」に興味を示したものの、秘書官の助言により採用を見送ったとの情報もある。
今回の募集中止について坂本教授は「極めて賢明な判断。結局誰一人として日本を取り戻す妙案など持ち合わせていないことが浮き彫りになっただけでも開催の意義はあった」と話した。