Kyoko Shimbun 2019.05.29 News

アボカドとアボガド、深層学習で識別 プロ並み精度誇る これは嘘ニュースです

深層学習を用いたアボカド・アボガド識別
 人工知能(AI)を使って果物のアボカドとアボガドを識別するシステムを、千葉電波大学の鰐梨教授らが開発した。専門家並みの精度で見分けることができるという。研究結果は英科学誌「フェノメノン」5月特大号に掲載された。

 研究チームではアボカドとアボガドの写真をそれぞれ200万枚ずつ用意し、ディープラーニング(深層学習)という手法を用いて、AIにそれぞれの画像からアボカドとアボガドの特徴を見つけ出させた。学習後、判別前の果物を見せたところ、99.7%の確率でアボカドとアボガドをほぼ正しく区別した。

 アボカドは脂肪分を多く含むことから「森のバター」と呼ばれる一方、アボガドは「森のマーガリン」と呼ばれ、アボカドの代用品として使われることが多い。プロであれば手触りや色の違いから容易に判別できるが、よく似た見た目をしているため、これまで一般の人には識別が難しかった。今後スマートフォン向けアプリなどへの応用を目標に開発を続ける予定だ。

 また今回、同大が開発した識別技術は、コンピューターの歴史とともに歩んできた「アボカド/アボガド識別問題」にとっても大きな節目となった。

 1957年、アボカドとアボガドを区別するために作られた日本初の国産コンピューター「AVCAD」では、処理能力の制約から、濁点の有無で文字を識別する程度にとどまっていた。また、CPU(中央演算処理装置)や認識技術の向上によって、1996年には「カ」と「ガ」の発音に着目した音声識別も達成。画像識別だけが最後の課題として残されていたが、AIと深層学習の進歩により、ついに完全解決へと至った。

 研究の意義について、鰐梨教授は「音が似ているためか、昔からアボカドとアボガドはうる覚えになっている人が多い。深層学習によるシュミレーションを経て、高い確立で識別できるようになったことは、言葉とそれを指すものを正しく結びつけ定着させる良い契機になるのではないか」と語った。

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