甘みとホカホカ、脳に直接 「無線米」開発 新潟・魯沼大学 これは嘘ニュースです

5Gを活用した「無線米」の仕組み
無線米は、魯沼大学農学部の中村焉馬教授らが開発した次世代コメディストリビューションシステムの総称。県産コシヒカリの糖度や粘度などデジタル化したデータを、脳の味覚をつかさどる部位に直接送り込んで刺激し、味を疑似的に再現する仕組みだ。
食生活の多様化などにより、日本人のコメ離れが進んだ結果、コメの消費量はこの50年で半分以下にまで減少。農水省が実施する意識調査によると、ご飯を食べない理由として「研ぐのが面倒」を挙げる人が最も多かったことから、生産業者は研がずに炊ける「無洗米」の普及に努めてきた。しかし、その後の調査では「研ぐのが面倒」が減った一方で、若者を中心に「噛むのが面倒」が急増。関係者の間では「日本の米作りの歴史は終わった」とあきらめる雰囲気が漂っていた。
新しく開発された無線米は、コメが持つ独特の甘みや温かさを電気信号に変換して直接脳に送り込むため、噛まずにご飯を味わうことができる。2020年代に本格的な普及を迎える次世代規格「5G」を活用すれば、基地局からデータを指向性のある電波に乗せて高速送信できるため、スマートフォンなどの携帯端末を経由せず、ピンポイントに脳を狙って刺激できるという。
中村教授は「VR(仮想現実)やAR(拡張現実)が進歩した今日、生身と仮想の経験を区別する意味が失われつつある。デジタルネイティブ世代の食離れに歯止めをかける一助になれば」と話す。
虚構新聞友の会
本紙友の会へ入会すると、会員専用掲示板に書き込みができます。おすすめリンク
<BOOK>「食べること」の進化史 培養肉・昆虫食・3Dフードプリンタ
私たちがふだん何気なく食べているごはんには、壮大な物語が眠っている。食材を生産、入手するための技術、社会が引き継いできた加工や調理の方法、文化や宗教などによる影響…。人間は太古の昔から長期間にわたって、「食べること」の試行錯誤を重ねてきた。その食の世界が今、激変してきている。分子調理、人工培養肉、完全食のソイレント、食のビッグデータ、インスタ映えする食事…。こうした技術や社会の影響を受けて、私たちと世界はどう変わっていくのだろうか。気鋭の分子調理学者が、アウストラロピテクス属の誕生からSFが現実化する未来までを見据え、人間と食の密接なかかわりあいを描きだす。社主ピックアップ

