Kyoko Shimbun 2019.05.14 News

患者しか見えない「仮病ウイルス」発見 量子的性質か 千葉電波大 これは嘘ニュースです

仮病ウイルスの仕組み(千葉電波大学論文資料による)
 千葉電波大学医学部の研究チームは13日、特定の形や性質を持たず、感染者本人が観察した瞬間、さまざまな既知のウイルスに姿を変える量子的性質を持った新種のウイルスを発見したと発表した。これまで感染者本人しか自覚できなかった「仮病」の原因物質である可能性が高いという。

 仮病の研究を行う同大のチームでは、「何だか熱っぽいから今日は学校を休みたい」などの心身症状を訴えた仮病患者200人の血液を採取。しかし成分分析をしても、症状を引き起こす細菌やウイルスへの感染は確認できなかった。

 研究が行き詰まりを見せた今年4月、「何となく頭痛が痛い気がするのでもうチームを抜けたい」と訴えた研究員を押さえ込んで血液を採取。仮病に罹患した研究員本人に血液を分析させたところ、血液中からインフルエンザウイルスが検出された。他の研究員が分析したときは何も見つからなかった。

 同様にこれまでウイルスに感染していないと思われた仮病患者本人に自分の血液を分析させたところ、本人の自覚症状に一致する様々なウイルスが検出された。

 研究を主導した洞空音・千葉電波大教授は「何らかの『仮病ウイルス』のようなものが普段は目に見えない波のような状態で血中に存在し、罹患した本人が観察した場合のみ、実際のウイルスとして収束して実体化するのではないか。職場や学校で本人が症状を訴えているにもかかわらず『仮病だ』と決めつけてきた人は反省してほしい」と話す。

 英科学誌「フェノメノン」に投稿した研究論文は、編集部から掲載不可を伝えられた。「仮病ウイルスそのものの姿を捉えた写真がないため」だという。「本人が見つけたと言っているのだから、論文を受理すべき。客観性がそんなに大事ですか」と洞教授は憤る。

 論文は米科学誌「ハゲタカジャーナル」令和特大号(電子版)に受理、掲載された。

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